「あ…あのね!実は……、?」

私は、顔をあげて聞こうとしたその時、佐久

間くんの顔が鋭くなっていた。

私は、背筋に緊張が走り慌てて目を反らし

た。

どうしよう…、怒らすこと何か言ったか

な…。

「早希!!!」

「……え?」

佐久間くんが発したその言葉に、耳を疑っ

た。

『私じゃない、女の人の名前』

その事が、頭の中を過っていた。