「あのっ!」

今まで何にも喋らなかった私が大きな声を出したので2人ともビックリして立ち止まった。

「あのね………」

私は言葉を言いかけたけど、私をじっと見つめる一輝の目を見てその言葉を飲み込んだ。

もしかすると、高所恐怖症だってこと知られたくないのかと思い、あわてて別の言葉を選んだ。

「あのね……お、お腹すいたから売店よりたいなーって。」

2人は顔を見合わせると同時にこくりとうなずいた。

「「いいよ!」」