幼なじみってすごいな。
そう感心したのはつかの間だった。

「よし、今度は観覧車乗りに行こ!」

一輝がそう提案する。

「いいね!行こ行こ!」

遠藤君は嬉しそうにうなずいていたが、私は一抹の不安を感じていた。

一輝は高所恐怖症なのだ。
観覧車とか絶対無理なはずなのに。何をする気だろう?

とりあえず一輝がパニックを起こしたときに落ち着かせるもの買わなきゃ!

そう思った私は観覧車に直行している二人を止めようと、2人の前に走り出た。