学校に到着し、靴を履き替えていると遠藤君が向こうから歩いてきた。
友達とのおしゃべりに夢中で私に気づいてないみたいだ。
自分でも無意識のうちに息をおしころして気配を消す。

私は何をしているんだろう。
自分の行動に自分で戸惑っていると、チラリと遠藤君がこっちを見た。
困ったように眉毛を少し下げるとさっさと通りすぎて行った。