……………

ふと目が覚めると、周りには時計が並んでいた。



元の時計屋に戻ってきていたみたいだった。


「空……空は…?」

周りを見ても、空はいない。



相変わらず大きな振り子時計が、目の前にそそり立っていた。


しかし、振り子も、歯車も、もう動いていないようだった。


もしや夢だったのではないかと思うほどの、現実味のなさに困惑する。


しかし、時計の上に刺さった短針を見ると、やはりあれは事実だったんだ、とそう感じた。

私が現代に戻ってきて混乱することを、空は予想していたのかもしれない。


都合のいい解釈かもしれないが、今はそう思うことにした。



それより、空がどこに行ったのか、それが重要だ。


空が消える、原因…


まさかと思うが私はあるものを探し走り出した。