私たちは時計屋の中に入った。


するとすぐに、空が何かを探し始める。


「何探してるの?」


聞くと、空は相も変わらず忙しそうにしながら言った。


「ぜんまい!」



ぜんまい…?あの、時計や玩具を動かすためについてる…?


「大きいぜんまい、あれがあれば時計が動くんだ!」


「大きいぜんまい…わかった!私も探してみる!」


2人で1時間ほど探した。

だいぶ散らかっている中を探したからか、2人ともホコリまみれだった。



「ねえ、空。これかな…?」


銀に輝く、ぜんまい。大きさもだいぶ大きかった。


「それだよ!ありがとうシロ!」


ありがとう と聞いて安心した気持ちになった。

しかし、見つかったからと言ってこれ以上のんびりはしていられない。


「こっちきて」



空に呼ばれるままついて行く。