「何日ですか?」


「25。」


だいぶ月末なんだなーなどと思っていた時、思い出した。


「じゃあ、空って呼んでいいですか?」


相手は少し驚いた顔をして、言った。

「もちろん。」


にこやかに言った彼は、いきなり少し寂しそうな顔をした。


「そういえば、家に帰りたいんじゃない?」



すっかり忘れていた。


忘れていたどころか、このままずっと空と話しているのが当たり前だとでも思っているようだった。


「ああ、忘れてました!」

「森の出口まで送るよ。今度は目印付けていこう。」