すこしシーンとした空気を入れ替えるかのように、話し始める。


「それで、なんて呼んでくれるの?」

「え?」


聞き返してしまった。


「だから、俺のこと。」


うーん、と少し考えたあと言う。

「空さん?」


「さん付けはやだな、きっと同い年でしょ?」


やはりお互いに同い年くらいだと思っていた。


「私、高校一年生です。」


今度は相手が考えている。



「それって、16歳?」


私は少し理解した。店を経営しているんだから、高校には通っていないのだろう。


「私はまだ15歳です。12月生まれなので。」


「そっか!俺、8月生まれだけどまだ15なんだよね」

今日は8月14日。それ以降が誕生日らしい。