「目が覚めましたね、具合はどうですか?」

僕は質問に答えることなく、質問を重ねた。

「僕は、どうしたんでしょう…?」


医師は、不思議な数秒の間を残し、口を開く。

「ああ、白崎さん。ほかの患者さんと勘違いしていたみたいで。先ほど病院に運ばれたばかりの白崎さんですよね。」


入る病室を間違えたという彼は、そのまま僕に起こっていることについて、説明を始めた。