來「.......。」

結翔「來??」



急に手を止めた來に目線が集まる。



來「少ねぇ。」

優香『ん?情報?』

來「あぁ。名前と性別、今の学校しか出てこねぇぞ。偽名の可能性もなくない。」



慧希「あいつ.......。」



.......何者だ?

きっと慧希はこう言いたかったんだろう。


來は、華月のハッキング担当だけあって、全国No.3の実力だ。

No.1は一応俺で。

No.2は黒蘭の幹部の中だと言われている。




そう。慧希が言わなかった理由。

そして、この結果が表す綺人の正体は...



樹来「黒蘭の幹部.......。」



いつもと違った樹来の声にその場の空気が変わる。



慧希「どうする?」

優香『...まだ、確信はついていない。行動には出るな。』


慧希「分かった。優夜は調べねぇのか?」

優香『あぁ。黒蘭は危険だ。下手に情報を掴んで動くと大変なことになる。』



そう。No.2になった黒蘭は、

拳銃やナイフなどを使う本当に危険な族。

もちろん、
素手の能力もあるから上がってこれた。

だからこそ、全国No.1といって油断は出来ない。



あと、俺はNo.1のハッキング力は持っているが、必要以外は使わない。



最低限は來の情報で充分だし、知りすぎて変わってしまうこともある。



現に、まだ危害は加えられていない。



だから、今は深入りはしない。



.......時が来るまで。