...ん?誰だ、あいつ。
華月の真ん中の空席だった所に知らねぇやつが座ってる。
それも、黒髪に黒メガネ。どー見てもガリ勉じゃねーか。
まぁ、私もネガメなんだけど。
それでも、なんだこの違和感。あの男...
どこかで.......?
結翔「ねぇ、八木っちー!あの子誰ー?」
結翔が私の目線に気づいて代弁してくれる。
八木「あぁ、樗木 綺人(トギ アヤト)だ。」
樹来「転入生ってやつか。」
八木「おー。」
ドクンッ
.......。樗、木...?
はしゃぐ結翔達と裏腹に
私は一向に動悸がおさまらない。
ドクンッ!
もし、、もし、いや、でも、あいつは男だ。
それに、名前も綺人。そう、きっと違う.......
ゆっくりと″樗木 綺人″がこちらを向く。
.......その綺人の瞳は
″光″のない、漆黒の色に染まっていた。
まるで闇のdarkに落ちているかのように。