「あ~、すっかり遅くなっちゃった。」

七海はそうぼやきながら家までの道を早足で歩いた。

今日は補習授業があって、いつもの帰宅時間よりすっかり遅くなってしまったのだ。


辺りはもうすっかり暗くなって、ただでさえ人通りもまばらな道には、誰かが歩いてる気配すらなかった。