やっぱやだ……こわい……ここからでたい……


ーートン


肩になにかが触れた。



「ひ……っっ」



叫びそうになったところで、とっさに口をふさぐ。


おばけ?!

だれっなにっやだやだっさわらないで……っ



「青笑さん、大丈夫?」



……へ……おばけ……じゃない


声がしたほうを、そっと振り返る。

暗くてあんまり見えないけど、りょうただ。

肩を触ったのは、りょうたの手。


もう……なんだよ、びっくりさせないでよ



「うんううんぜんぜんぜんこわくない」

「……ふっ」



?!

……わ、笑われた……うざい、なに笑ってんの


目を逸らしたすきに、りょうたの気配が近づいてきて、ふっと制服の袖をかすった。



「手だして」



てっ……手だして!?!?


もしかして……

繋ごうとしてる……とか……



「くふふっ……触ったりしないから」

「そんなに怖がらないで」



なんだ違うのか……ってなに勘違いしてんのハっズカシッィィ……