今日も明日も明後日も
同じことの繰り返し
1年後も2年後も3年後も
この身体が続く限り
ずっとずっときっと
私は
この箱という名の
牢獄から
決して出ることは
できないだろう
どこでどう間違えてしまったのだろう
何不自由なく育ち
人を羨むことなんて
決してなかった私なのに
泡姫なんて言ったって
人魚姫なんかじゃなく
毎日毎日
一日中
泡まみれになって
会ったばかりの人に
抱かれて
いつの間にか
笑うことも泣くことも
忘れてしまった
私
そう私は泡姫
今思えば
その日は
ある日突然
訪れたんだ
今までの
平凡で平和な
毎日が
あの日を境に
ハラハラと
ハラハラと
堕ちていく
堕ちていく
どこまでも
どこまでも
音立て
堕ちていく
あの日はちょうど
クリスマスイブだった
昼過ぎに携帯に知らない番号と
義理母からの電話
昼休みに折り返せばいいやって
仕事を続けたら
職場に義理母からの電話
パパが意識不明の重体なのよ、あんたは何してるのよって
頭が真っ白になって
声も出なくて
電話を切ってしまった
でもまたすぐに電話があり
現実なんだと思い知らされる