「……そっか」


全部話したあと先生はそう呟いた


そして私の手を握りながらこう言った



「僕にはさ、奏田さんの寂しさの全てを知ることは出来ない
それは奏田さんにしか分からないことだから



でもね、苦しかったら言っていいんだよ?

声に出さなきゃ奏田さんが壊れちゃう


だからさ、もっと頼って……」



せっかく収まった涙が再び溢れ出す

それを見て先生は優しく笑った