次の日。あたしは結局『基地』と呼ばれる部屋に転がり込み、1晩をすごした。
「おはよー!」
と声をかけてくれる咲菜。
昨日は、あの後、茉陽琉と美生は友達の家に行くとか、家に1度帰るとかで帰ってしまった。でも咲菜は泊まって行ったから、二人きり。
「おはよう!なんか新鮮だね」
「ほんと!でも嬉しいよ!1人でも多く助けられたと思ったら。」
「咲菜はなんでここに?」
咲菜は、金髪でフルメイク、オシャレな服を着たいわゆるギャルと呼ばれる感じの子。なのに、何かあったのかなとずっと気になっていた。
「私?私は、前に読モやってたの。でも読モ仲間内でいじめがあってね、私がいじめの対象だったわけ。それで助けてくれたのが美生。あの子、大阪出身で完全なまり入ってるけど、でもなんかあの子といると自然と笑顔になれたんだ。ちなみにここの場所は、私の家。お父さんもお母さんもいないから、私はここに住んでるの。ここだったらばあちゃんが払ってくれてるから…。」
と、語りだした咲菜。
てか、ここって咲菜の家だったんだ…。
「そんなことがあったんだ…。でも読モって凄い!だから、美人さんで、メイクも上手くて、髪の毛も綺麗なんだぁ…!」
実は少し憧れていたりする。メイクが上手くなって、髪の毛も染めて、おしゃれするの。

…って今何時だ!?
壁にかけてあった時計を見ると、7時ちょうど。
「あ、学校行かないと…。」
「うん、行ってらっしゃい、またここに帰ってきなよ!」
と、鍵を渡された。
「うん!ありがとう!!」

とは言って、でてきたものの。

…道に迷った…

昨日、家を飛び出して来て、彷徨っていたから、どこだかもわからない。
でもスマホがあるから調べれば出てくるけど、充電がピンチで。色々あったから充電は、15パーセントをきってる。

どうしよ…。

「」