「今日は〜君とね?」
「えぇ嘘ホントに?」

恋する女性の瞳はとても美しい。
美しく輝くその瞳はまるで純潔の宝石のようだ。
乙女は夢中になれるものを見付けられると必ず輝く女性になれる。
どこかの誰かが言った言葉にはこうあった
【女は光り輝く原石なのだ】と。

私はそんな彼女らを見ているのがこの世で最も大好きだ。

だからこそ、悲しげな表情を浮かべている女性は見ていられない。
結ばれない恋があるのは重々承知している。
だがやはり女性の暗い表情は見たくない。
女性は笑顔が何より大事な化粧なのだから。

「聞いてあのね?この前A君がこの前のお礼ってお菓子をくれたの!私何かしたかなぁ?」

Aといったら隣のクラスの...確か苗字は”山田”とかいったやつだった気がする。

その子は嬉々揚々と山田について話していた。確か中学が一緒だったんだか何だかで仲が良いとは耳にしていたが、まさか片想いだったとは。
少し山田について興味が出てきた。

少し探りを入れてみるか。

こうして私は隣のクラスに足を進めるのだった。