「ねえ、奏。葉月と知り合いなの?」




「えっ?別に……。
さっき、なな捜してた時に話しただけだよ」




「そうだったんだ」





「でさ、初対面なのに
七海のことどう思ってるの?

みたいなこと聞いてきてさ…本当びっくり」




さ…さすが葉月。
勘も鋭いし、毒舌だし



友達で本当よかった〜





「でもさ、」




と奏が言ったので





「ん?」





と奏の顔を見上げると
意地悪を言うときの
顔になっていて





「なんでななの周りは、しっかりした奴が多いのに


なな本人は、こんな危なっかしいんだろうな。





と言ってきたので、
繋いでた手を離して、
奏より先を歩いて
家に向かった。





「ぉいっなな!待てよ。冗談だって」




慌てて追い掛けてくる奏。




「冗談に聞こえなかったけどー?」





とあたしが言うと





「まぁ冗談じゃないけど……でも、そこがななの可愛いとこだって。


ずっと隣で、守ってやんなきゃって
思うしな?







甘い奏の言い方に
いっきに体温が
上がっていく。




「〜〜〜ッもう!早く帰るよ!」




「はいはい」




そしてあたしたちは、また手を繋いで
一緒に歩き出した。