泣きながらかかってきた



大沢からの電話……




大沢の兄貴………





それらはどれも、俺を不安にさせるものでしかなかった。




なな………―――






はぁ、はぁ……




ここ……だよな。大沢の家は。





そう確認し、インターホンを押そうとすると

家の中から何か言い争いをする声が聞こえてきた。




「お兄ちゃんッ……自分が何したか……分かってるの??」



大沢の声だ。




は?……どういうことだ……?





「七海に……謝ってッ…。あたしの大事な……友達なのッ、…。」





その言葉を聞いて、すごく嫌なかんじがして

いてもいられなくなって




気付いたら、インターホンも押さずに





ドアを勝手に開けて、家の中に入っていた………――――。