ドン



「きゃっ………」





いきなり後ろから押され、勢いよくベットに倒れこんでしまった。





「やっぱ七海は人を簡単に信じすぎだね」





そこには、さっきの笑顔はなく、
昔見た恐ろしい顔の
雅人さんがいた。




「ま……さとさん……。あの、あたしはるちゃに会いに……」




「はるかならまだ帰ってないよ?」




笑顔で雅人さんは言った。




「騙した……んですか?どー……して。」





そうあたしが聞くと





「だって俺、七海のこと好きだし。久々に会えたから、つい……ね」




そう言うと、雅人さんはベットの上に乗ってきて、あたしにどんどん近づいてくる





「ぃや……こないで……。ぉ願いッ……」



「大丈夫。前とは違って、優しくしてあげるから。だって妹の友達だしね」



トン――――




後ろは壁で、もう下がることはできない。



そして気付いたら、
雅人さんと壁に挟まれてしまい
逃げ場はなくなっていた。




「ぃや……ッ…やめて。
そ……うッ助け……んンッ」



いきなり口を、手で塞がれた。そして雅人さんは言った





「奏也にバレたくないなら、大人しくしてろ。あと俺の前であいつの名前を呼ぶな」




ゾクッ………





お願い………
誰か助けてっ………




雅人さんがあたしのカッターのボタンをひとつずつ外し始めた。




いや………
好きでもない人に
こんなこと…………




奏ッ………―――