…………



あまりにもいきなりのことで
固まっていると、




「あ…ごめんね!あたし、骨折の話になると
いてもいられなくなるの。」




と、その綺麗な女のコは言う。



いてもいられなくなるとか……
なんかおもしろい。




そう思って、少し笑うと




「あのねー!本当笑い事じゃないのよ!
本当痛いのよ!
あたし骨折ね、1回やったことあるから
わかるんだけどね。


階段は絶対手すりを使うべきだよ!」




と熱く言われ、あたしは頷いた。




「わかればいいのよ♪って……あたし何言ってんだろ。なんかごめんね!いきなり。」




今度はさっきとは違い、
落ち着いた様子で言う。




「ううん。いいよ!アドバイスありがとう。」




とあたしが言うと





「あたし、永倉葉月(ナガクラ ハヅキ)。こいつと同中♪
よろしくね!!」




葉月は東矢を指さしながら
笑顔で言う。




「あたしは佐倉 七海。七海でいいよ。
こちらこそよろしくね♪」




「七海か。いい名前だね!あたしと代わってほしい。」




と葉月が言ったので





「なんで?葉月もいい名前じゃん!」




とあたしが言うと





「こいつ、昔好きな男に
母さんと同じ名前だから
君の名前は呼びたくない!
ってフラれたんだよ!」




いじわるく笑いながら、東矢が言う。