大学1年の7月。

優那は、今まさに言い寄られていた。

相手は同じ部活の2個上の先輩。
顔はどちらかというと可愛い系、面倒見がいいのでとても慕っていて優那の方から挨拶をし、話しかけることも多かった。

これが、後に自分の首を締めることになるということを、何度繰り返しても学習しない。

あくまで優那は、先輩として慕っていて、少しでも気に入った人がいれば犬のように尻尾を振ってすぐに懐き、一気に距離を縮める。

優那はその気はないのだが、男からするとそれが異性として好意を抱かれてるようにしか思えないのだった。

そうして出来上がった勘違いをさらに拗らせ、何故か体の関係に持っていこうとする男は少なくない。

もちろん、優那に断れる勇気なんてこれっぽっちもない。