「ピーー」

 病室に響きわった。

「5月10日 午後12時30分」

その時間だけが聞こえた。

そのあとの声は聞こえなかった。


 由衣は16歳、高校2年生という若さで亡くなった。

まさかの出来事で俺たちは時間がとまった。


俺は引き出しに挟まっていた紙切れに気づいた。

そこには…由衣が皆あてに書いたやつだった。


俺たちは読まず、みんな持ち帰った。







☆……☆……☆……☆……☆……☆……☆……☆……☆……☆……☆……☆……☆…

 葬式は全日に通っていた、元クラスメートの子が来てくれり通信高校の虐めた子も来ていた。

そして…由衣を捨てた母親も来てた。

本当は来てほしくなかったが…。

どうしてもってことで…入れた。


 
  最後の別れ。
 本当につらかった。

 もぅみんな、泣いてた。

 手紙を書いて…棺(ひつぎ)の中に入れた。

 



 俺らの別れはそぅ…。
  
火葬場…。

最後、最後の顔を見る。

そして俺たちはありがとうって言った。

そして中に入れられた。

麗美も最後までいてくれた。
由衣のお母さんは遺骨拾いたいって言ったが
うちの両親が断った。

俺はいいんじゃないかって言ってなんとか渋々OKしたが一つだけ上限があった。
遺影とかはこっちで引き取ることだった。

向こうも了承してくれた。


俺と麗美は外で煙もみた。
俺らも麗美の分まで幸せになろう!

「麗美が苦しい時は俺も助けるし!
お互いに結婚しても由衣の月命日とかは一緒に墓参りだからね。」

「了解です。」