と、思ったら俺のブレザーの裾は
アウトだったらしい・・・


まんまと扉に俺の制服の裾は
はさまれていた。


スタスタと空いてる席へと移動する高橋を
見つめて、動きたくても
動けない俺。


「・・・・高橋?!」


「座らないの?」


「いや・・・そのぉ、座りたいんだけどね」

そこまで言って俺は自分の後ろを
指差した。


「ぷっ・・・あ~なるほどね」


彼女はそのまま、次の駅まで
一緒に立っていてくれた。


俺は高橋が吹き出したことに
びっくりしたんだ。


笑うんだぁ・・・・




って人間なんだから当たり前なんだけど
教室でも笑ってる姿なんて
見たことがなかったから。