同じ学校に通っているのに、俺と佐和は
廊下で出くわすようなことは
皆無だった。




佐和に会いたい。



佐和の姿を遠くからでも、見たい。




受験勉強が思うように進まず、
凹んだときには、必ず、そう考えていた。



佐和は俺の元気の元なんだ。




佐和がフフって笑ってくれれば
俺はいつまでも、がんばれる・・・



勝手な話。




自分から手を離しておいて、
見たいなんて・・・



もぅ今さらそんなことは思うことすら
許されない。