20分ほどして俺の携帯が鳴った。


オカンが到着したようだ。



寝てる高橋を起こさないように
そっと外へ出ると
汗だくの俺のオカンがママチャリに
またがってキョロキョロしていた。


「孝ちゃん、どういうことなの?
 その子の親はどこ行ったの?」


一気に質問攻めしてくるが、簡単に
説明を済ませた。


部屋に戻ろうとして、オカンに一言。



「オカン。俺のこと孝ちゃんって
 くれぐれも呼ばないでよ・・・
 恥ずかしいから。」



「はいはい・・・」

呆れたように返事をしてオカンも一緒に
高橋のアパートへと入る。



オカンはなにも言わずに台所に立つと
鍋やらを探し、手際よく
おかゆを作り始めた。