病院の前に停まるタクシー。

お金を払って俺は、また強引に高橋を
降ろして、病院まで手を引いて入る。


少し抵抗したが、観念したように
俺の後をついてくる。



診断の結果は、ただの夏風邪。



支えた高橋はほんとに細くて
力を入れれば、折れてしまいそうで
どこか悪いんじゃないかって
心配していた。



「薬ちゃんと飲めよ」


「分かってる」


「今日は早く寝ろよ」


「分かってる」


「歯磨けよ」


「なにそれ?」



ちょっとドリフ風にボケてみたが
分からなかったらしい・・・・。