「座れば?」

そう言って自分のカバンを膝の上に
置いて席を空けてくれた。

と、言ってもガラガラの車内。


せっかくだから、横に座る俺。



「なぁ、高橋、学校楽しい?」


「そうね・・・中学よりは
 ましかな・・・」


「ふ~~ん、あんまり楽しそうに
 見えないけど・・・」


「あなたは楽しそうね」


「まぁな!」


前に一緒に帰った日には、緊張して
話せなかったが、今日は
自然と言葉が出てくる。


「高橋、遊びに行こう!」


「は?」


「せっかく学校も早く終わったんだし
 どっか行こう」


「なんであんたと・・・」


「いいじゃん、行こう」