先日、坂田氏と話し合って決めた通り、
次のライブではアズミを中心にみんなで応援することに決めていた。
アズミは元々このカフェ“HELL”でアルバイトをしていたらしい。
僕達がこの場所に入り浸るようになったのも、
柿ピースゆかりの地という、いわばアズミが繋げてくれたようなものだった。
「私は・・・アイドルには興味ありませんので・・・。」
「そうですか・・・。」
「でも・・・お店辞めてからアズミとはずっと会ってないので・・・顔だけでも見に行きましょうかね・・。」
「サプライズで行ったらきっと喜びますよ!ぜひ一緒に!」
「でも・・私・・そのグループの曲全然分からないですよ・・。」
「大丈夫です。
大事なのはハートですから!」
自分の胸をドンと叩いて見せると、
マスターは柔らかい笑顔を浮かべた。