第9話 1998年4月9日
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「嘘でしょ!?」
思わずそう叫んで、慌てて熟睡している玉さんを叩き起こす。
「玉さん!玉さん起きて!」
「・・・・・・・お、朝か?」
「まだ丑の刻なんですけど・・。」
「・・・・・・・・・・
・・おやすみとん平・・。」
「はい、おやすみなさい・・・
じゃなくて!あの家族がまた来てます!」
「・・・・・は?」
ようやく起き上がってあっしと同じ方向を見る玉さんの眉間にシワが寄った。
2日前、
あの恐ろしいもののけに取り憑かれた赤ちゃんを抱えてやって来た男と女が・・
再びあっしらの前で土下座をしていた。
「神様・・・お願いですからどうかこの子をお救いください・・・。」
「私達はどのような代償も受けます。
どうか・・かつて村を救った玉山明神のお力を・・・!」