[まさか・・・この女にも・・?
貴公、何者だ!?]


『羽柴家 家臣 玉山一島。

目には目を。
俺もヒトミの体貸して貰ったぞ。

駄目じゃねぇか霊は霊らしく大人しくしてないと。』


[・・・秀吉の・・・?
玉山・・だと・・・・!?]


『お前、越後で上杉謙信公に仕えた名のある武将らしいな。

その少年に憑いた経緯は知ったこっちゃねぇが、

俺も訳あってヒトミが赤子の頃からずっとこの子に憑いてる。』



[・・・・・何故姿を見せなかった・・・。

フトシを介してヒトミのことはずっと見てたのに・・貴公が憑いている事など全く気付かなかった。]


『そりゃそうだ。

俺は1日のほとんど、この子の心ん中借りて、そこで寝て過ごしてるからな。

四六時中その器の少年の背後で憑いて回るお前と違って、

俺の出番は悪霊がヒトミに近寄ってきた時だけだ。』


[霊が“寝る”だと・・?
バカな・・・!]