きっと翔夢は私の手作りチョコが食べたいはず。

その辺の店で買ったのを渡すのもいいけど……。

期待を裏切るのも悪いかなぁって……。

だから、私は翔夢にはあげない。


「でもさ、翔夢くんは美織の作ったものなら、どんなものでも喜んでくれると思うよ?」

「そうだろうけどさあ……」

「なんだ?美織も案外翔夢くんのことちゃんと考えてるのね」

「うっさい‼飼い主として当たり前でしょ‼?」

「出た‼美織のペット宣言‼」

そう言って、音羽はまたお腹を抱えて笑い出す。