プロローグ




 もしも、なんて言葉は使いたくないけれど、あの日からよく考えてしまう。


 もしも、普通にあなたに会えていたならば、一体どんな出会いだったのだろうか。
 どんな言葉を交わし、どこに惹かれて、どんな風に恋をしたのだろうか。


 そんな運命的な出会いも憧れるけれど、私は今のままでいいのだ。
 だって、あなたを…………出来るのだから。


 もしも、だなんてもう願いはしない。
 だから、お星さま、運命を変えないでください。


 あの日までは。