~女の子~(by:優)

俺は親父の中学の頃からの親友である、勇次郎さんとよく会っていた。
勇次郎さんとは、保育園生の頃から会っている。
もちろん、今もだ。

勇次郎さんは、3人のお子さんがいた。

長男の咲斗さん
長女の咲菜さん

そして、俺と同い年の、咲。

咲は、おっちょこちょい。

初めてあった時の第1印象は、可愛らしくてフワフワした女の子だった。

中学に入った頃から印象がガラリと変わった。

なんて言うか、ものすごく強い子になった。
おっちょこちょいだが、喧嘩を止めに入ったり。
揉め事を解決してあげたりするようになった。










俺らは、毎年……いや、毎月……いやいや、毎週だ。
毎週会っていた。

俺が来ると、「優が来た~!!わーい!」って近づいてくる。

それがまた、可愛い。


……………………………………………。






















俺は、咲に長い長い片思い中だ。














でも、それはすぐに終わった。











「優、あのね……。私…………。」











俺は勘づいていた。










何を言うのか。









それは的中した。




















「私…………。好きな人が出来たんだ…」











好きな人俺は結構落ち込んだ。

でも、咲が幸せなら……。

俺は、嬉しい。

でも、胸が痛い。

チクチクする。








俺は聞いてしまったんだ。
自分が気づつく事になるって分かってたのに。





「どんな人なんだ??」


咲はめっちゃニコニコしてた。

「えっとね。ものすごく身長が高くて、いつも毒舌だけどものすごく優しい人なんだ。」

「そっか、良かったな!」

それで、話は終わってしまった。

中三の頃までは、会っていた。

だが、中三の二学期から、一緒に会いに行くことはなくなった。













高校入って、初めての夏休み。

父に言われたんだ。

「隣町に引っ越すことになった。」


衝撃的だった。


でも、いつの間にか引越しも終わっていた。


気づけば、始業式だった。

俺は不安だった。

転校なんて、初めてだったから。




先生に呼ばれたら入る。







呼ばれたので教室に入ろうとした

「失礼し……」

「あー!!!!」

俺の声は、誰かによって遮られた。
それに、聞いたことある声だった。

「シ━━━ッ!!バカ!」
また、別の人の声が響いた。


「優じゃん!」

え?

俺の名前知ってんの?


俺の名前を呼んだ子の方に視線を向けると…………

















立っていた女の子は…………














咲だったのだ。