次の日、私たちはお城に乗り込んだ。中は薄暗く、嫌な空気が充満している。私たちは、魔物を倒しながらお城を進んでいく。
「…お前たちは、我々の邪魔をするのか?」
お城の最深部。私たちは武器を構え、いつも以上に鋭い目で前にいる魔物を見ていた。
「…っ!」
隣にいたランの姿が吹き飛んだ。魔物が風を操ったらしい。
「ラン!大丈夫か!?」
私は、床に倒れているランに近寄った。ランは、ゆっくりと立ち上がった。
「…アイスバースト!」
ランは魔法を放った。しかし、魔物は平気な顔をしている。
「…ルナ!!」
魔物が動いた瞬間、この部屋に誰かが倒れる音が聞こえた。…ルナが倒れたのだ。
「ル、ナ…っ」
隣にいたランも倒れた。その時、私の近くに魔物が現れた。
「弱いな。はっきり言って…」
魔物が呟いた瞬間、レインの体が崩れ落ちた。私はそれを黙って見ていることしか出来なかった。
今まで大切な仲間が倒れたことを見たことがなかったからだ。他の人が倒れたことを見たことがあったがどうでも良く感じていた。