気が付いたら自分の部屋のベッドの上に横たわっていた。

葬儀場からどうやって帰ってきたのかすら覚えてない。

記憶に残っているのは、なんの現実味もない涼太の遺影と、生気のない顔をした彼の両親の姿だけだった。


シワがついてしまった制服を脱ぎ、パジャマに着替えて再びベッドに入る。

寝る前に涼太に電話をかけようとしてようやく気が付いた。


涼太はもういない。

あの優しい「おやすみ」を聞くことは、もうできない。


夜、電話をしようとして彼がこの世にいないことに気付く。

そして静かにその悲しみを味わい、涙を流す。


涼太がいなくなってからの三日間、私は同じようなことを何度も繰り返していた。