施設長の言葉に顔を上げた尚央は、
私を見つめるとにっこりと笑って私を抱き上げた。


プロポーズなんて初めてされた。


まだ顔が熱い。


それでも私は嬉しそうな尚央を見て、
飛び切りの笑顔で笑った。









この日は私にとって最高に素敵な日になった。


それを明日の私が覚えていなくても、
きっと尚央が何度でも私に幸せをくれる。


何度だってやり直しがきくこの恋を、
私は一生大事にしていきたいと、心からそう思えた。
















何度だって繰り返す。



















それでも私は、何度だって君に出会う。
















心が君を、おぼえてる。

















記憶がなくなろうとも、何度も、何度も。


















今日も私は、あなたのことが好きだった