最後に一緒に布団に入ったのは……
いつでしょうかね笑
まぁ彼も仕事だし仕方がないのさ。
「うん、お仕事頑張ってね〜」
ーーーガチャン
なーんて言ったって寂しいものは寂しく…
「なんだかなぁー」
と、嘆いてみる。
「学校行くか!」
独り言が多くなった今日この頃なのであった
「おはよー」
「あ、ユアりんおっはー」
現在、学校。私はまだ学生でして、
あ、ユアりんというのは私の愛称。
まぁそんなことは置いておいて…
ーーー教室にて
「聞いてくださいませ私の親友様ぁ!」
「はいはい、今日は何」
「誠の帰りが遅いのジャー!もっと一緒にいたいんじゃー!」
とまぁ、私の大大大親友様は私の彼氏の相談に慣れていて…
「しょうがないじゃない、仕事なら」
とってもサバサバしていらっしゃるのです。
「でもざぁー!あいだいんだよー!泣」
「いやいや、朝とかあってるでしょ、ほら鼻水汚い」
私、この方に助けられてますなぁ
「そんなに会いたいなら仮病でも使ってみればいいじゃん」
ん?今、なんと!
私は目を光らせる。
「いやいや、冗談だからね!」
と、何か言っているが私には聞こえない。
仮病……仮病かぁ…
誠、帰ってきてくれるかなぁ〜
ーーー放課後
「じゃあね、夢愛」
「うん、バイバーイ」
只今家に帰宅中…いつもなら暗い…のだが…
今日は明るい!なぜならいい案を思いついてしまったからなのだ!
「ふ〜んふふ〜ん♪」
「ママぁ、
あのおねぇちゃんどうしたのかなぁ?」
「こら、指をささない」
あ、いけね。私、完全に変な人だ。
ーーー帰宅
ーーガチャ
「ただいまー」
なーんていないけど。
今は5時。今から夕飯を作って、準備して、
7時くらいかな?
誠がいつも帰ってくる時間は12時くらいだから…8時に電話しちゃおー!
でも、帰ってきてくれるかな〜
ーー3時間後
8時だ!よし!電話しちゃえ!
ーープルルル プルルル プルル プッ
「もしもし?」
「あ、もしもし?」
きゃー、出た!
「どした?なんかあったのか?」
あ、私が電話をするなんて珍しいから…
「あ、あのね?ちょっとお腹が痛くって…」
「大丈夫か?」
「うん、なんとか…あはは…」
「そか、今日はもう早く寝たほうがいいぞ
俺も今から帰るから」
…え?!
「で、でも今日も遅くなるって…」
「アホ、彼女が体調悪い時に仕事なんかしてられるか」
え、え、嬉しいけど、でもちょっと…
「あ、ありがとう」
罪悪感…
誠が帰ってきてくれたのは、それからすぐのことだった。
ーーガチャ バタン!
「ただいま、夢愛!大丈夫か?」
私は一緒に夕飯を食べようと思っていたのだが、なんだか気が引けて寝室でちゃんと寝ていた。
「う、うん。今はもうだいぶ引いたよ…」
「そっか、よかった」
…誠の腕にはたくさんの資料があった。
私、ホントに悪いことしちゃったな…
ここは、謝ったほうがいいよね…
私は大きく息を吸い込んで、意を決した。
「ご、ごめんなさい!」
「え?」
「お腹が痛いっていうのは、
う、うそなの…」
誠は目を見開いて驚いていた。
そりゃそうだよね、
「ホントにごめんなさい!」
私はこれでもかというほど頭を下げた。
「顔を上げて、夢愛」
恐る恐る顔を上げると、
そこにはニコニコの誠がいた。
え?
「怒ってないの?」
「別に怒ってないよ。
ただちょっと心配したけどね笑」
誠…どれだけ優しいの…
「元はと言えば寂しくさせた俺が悪いんだし
それによく考えたら仕事だって家でできるしな」
「ま、まごどー!泣」
「はいはい、よしよし」
「ホントにごめんね?」
「いいよ。けど、
ホントに心配したんだから、これからは
寂しい時は寂しいって言ってくれれば、
いつでも帰ってくるよ。だからもう仮病なんて使うなよ。」
「うん、うん!ありがとう!泣」
そうして、私たちの今日は一件落着。
なのだが……
ーー次の日
誠がいつものように出勤し、いつものように遅いと聞かされ、
そしていつものように私が登校したのだが…
ーーピピッ
「38度。今日はもう帰りなさい」
おあいにく、本当に体調不良になりました…
「じゃあ、気をつけてね」
はぁー、ダルっ
今日は何もしたくない。
お腹も空かないし…でも。
何か食べないとな…
ーーガチャ バタン
「ただいまー」
いないけど。
とりあえずベットにダイブすると、
家についた安心感からか、急にお腹が
減ってきた。
「でも、動きたくなーい」
そこでふと、誠が昔言っていたことを思い出した。
『何かあったら遠慮しずに頼むんだぞ。
それが彼氏としての役目だからな!』
何かって今のこの状況も入るかね…
まぁいいや、電話しちゃえ!
ーープルルル プルルル プルル プッ
「あ、もしもし?」
「もしもし、どうした?」
「ごめんね、熱が出ちゃって…」
私は体温計を探しながら電話をした。
「はいはい、寂しいなら寂しいって言えばいいのに」
…え。
「ち、ちがっ…」
「でもごめんな、今日はどうしても抜けられない会議があるんだ」
誠はもう一度ごめんと言うと、
電話を切った。
誤解…してる…
ーーピピッ
私は電話をしながら測っていた体温計を手に取る。
「39,8度…」
はは…上がってる…
私は一人ベッドに潜ると、
ゆっくりと涙を流した。
こうなったのは。。。。
自分のせいか…
そのまま私は眠った。
「んんっ」
目を開けると、オレンジ色の光が部屋全体を照らしていた。
今、何時だろ。
私は携帯の電源をつけて、時間を確認する。
「まだ7時か」
誠が帰ってくるまであと5時間もある。
ふと周りを見回す。
「静かだ…」
一人がこんなに心細かっただろうか。
頬にまた涙の感触を感じる。
熱のせいで、情緒不安定だ。
涙さえをも熱く感じた。
「もう一回測ろう」
体温計を手に取る。
ーーピピッ
え?
「40度…」
壊れちゃったのかな…
「もういいや」
今は何も考えられない。
お腹に空腹感を感じるが、
動く気力もなく、私には寝ること以外に
やることがなかった。
次に目を開けたのは、夜の12時近くだった。
私、寝てたんだ。
今日はよく寝てるなー
寝る子は育つっていうから、
身長伸びるかな。
なんちゃって…
誠、まだかな…
「トイレ行こ…」
そう言って、ゆっくりとトイレに向かうと…
ーーガチャ バタン
帰ってきた?
ちょうど誠が、帰ってきた。
「夢愛?まだ起きてたのか?」
そっか、誠は私が寂しくて電話したと思ってるんだ。
「うん…」
「どした?顔赤いぞ?」
誠がそう言ったその途端、
誠がグニャリと曲がり私は意識を手放した。
翌朝ーーーーー
おでこがヒヤッとして、目がさめる。
あれは…
「まこと?」
「夢愛?!良かった。目ぇ覚めたか?」
「うん」
でもどうして誠がここに…
仕事は…そう!仕事!
私はガバッ!と起き上がる。
「誠、仕事は?!どうしたの?!」
「そんなの休むに決まってんだろ」
え…なんで。
「ごめんな夢愛。あの時電話くれて、
夢愛は本当のことを言ってたのに、
勝手な解釈して…」
え…
「ううん!悪いのは私だよ!
この前仮病なんかで誠に心配させちゃったから!」
誠が謝る必要なんかないのに。
「そんなの関係ないよ。彼女が大変な時にそばにいてやれなくて……彼氏失格だ」
うそ…誠…違うのに…
私はいつもそうだ。誠に迷惑ばかりかけて、
誠の負担になるばかり。
「夢愛?!」
気付いたら私は泣いていた。
だめ、もっと迷惑かかっちゃう!
そうは思ってもなかなか涙は止まらない。
「どうした?!まだどこか悪いのか?」
「ち、違うの…私、誠に…っ
迷惑ばかりかけて……ひっ…く」