灰被り姫のお姉様~義妹を王子様と結婚させたい。~



それから2ヶ月







最近エラの顔色が悪い










もしかしてゲーム通りいじめが始まってる?!










今、エラが14で、私が16だから…











ちょうどその時じゃんか!









「エラ、ちょっと座って?」









「どうしました?」











「単刀直入に聞くわ。最近顔色が悪いけど妹、キャンベルか、母様に何かされてる?そうなら遠慮なく言って?」










「実は…」









母に、掃除をしろと言われ、









妹には暴暴力を振るわれる







というではないか!









「いい、エラ。母様に逆らうとエライ目に合うわ。








これからは何かあったら私に言って!





あなたになんかやらせないから!






妹には近づかなくていいわ!





あの子は1人で何かしてきても小心者だから、バレる前にやめるわ。







とにかく今は逃げなさい!」









こんなに可愛いエラにいじわるじゃ済まない事してる2人を許せそうにない!



その1日後






コンコン






「姉様?エラです。」









「今行くわ、ちょっとまって!」








この部屋馬鹿でかいからドアまで遠いんだよね…









「いらっしゃっい、エラ。中においで」









「はい。」










「ココアでいい?」









「はい。」








こりゃ相当弱ってんな…










コトッ








「さて、何を言われた?」











「実は継母様が今夜中に床を磨いておけって…無理です!こんなに広いのに…」











また無理言ったなあのババア…










「エラ。大丈夫。あなたはもう寝なさい。私が何とかしとくから。」











何とかって言ってもひたすら床磨きするだけだけど笑










「大丈夫何ですか?」










「姉様にドーンと任せて早く寝なさい。ほら、ならここで寝る?」










「はい。」









まじか!










「分かったわ。なら着替えてらっしゃい。」









さて、まず、エラを寝かしつけなきゃいけないな。










「エラ、寝る前に一つお話ししてあげるわ。」










「どんなお話ですか?」









「それは聞いてからのお楽しみ。」





昔々綺麗な女の子が住んでいました。

その子は、お義姉様が2人いました。

いつも家ではいじわるされました。

でもそんなある日

お城で舞踏会が開かれるらしいと話がありました。

その子はこっそり行くことにしました。

お城に着くと、門番が2人いました。

『ここは王城だ。身分が保証されてないものは入れない』

その子は

『1時間だけ。お願いします!』

と、門番に頼みました。

そうすると門番が『…2時間だ。それを過ぎたら侵入者として手配するからな。』

そう言い女の子を通してくれました。

その子は思い切り楽しみました

王子様とダンスもしました

でも、もうすぐ門番との約束の時間

『王子様、私もう帰らなければなりません。今宵は楽しかったです。では。』

逃げるように会場を後にしました。

その子は時間に間に合うように走りました

その時!

髪を止めてたエメラルドグリーンのリボンが取れてしまいました。

時間通り、門についた女の子は門番にお礼を言い家に帰りました。

数日後、王子様が家に現れました。

『このリボンの持ち主のおなごはいるか!』

そのリボンは先日女の子が落としたものでした!

『それは私のものですわ。』

いじわるな姉が私のものだと言い張った。

『違います!それは私の母が特注で作ったリボンで、私の形見です!』

そのリボンだけは女の子が義姉に取られたくないものだった。

そしてその子は王子様と結婚し、生涯幸せに暮らしましたとさ。


「すー、すー」







よし、寝たな







さて、床磨き始めるか!






必要なのは









雑巾(3枚)




米のとぎ汁





牛乳







さて、準備できたら









まず全ての床をとぎ汁でこすっていく。









とぎ汁には、汚れを落とす作用、保護する作用があるから便利なんだよね。(出典:キナリノ様 より)












実は前世で節約と掃除が趣味だったんだ…






いやあ、広いなあこの家…







さ、無駄口叩かずやるか!








ただ今夜9時この世界ではみんなが寝静まってる
はあ、やっと磨き終わり…







「よし!次!」









次は








牛乳!







これはワックスがけと同じかな?
(出典:キナリノ様 より)








いやぁ、牛乳ってこぼすと臭いがきついけど床がピカピカになっていくのはなかなか壮観なものですね!











さあ後に仕上げ!











あとはから雑巾で床の上に新たに降り積もったホコリをから雑巾で拭けば完了!








雑巾がけ歴十年以上舐めんなこのやろー!











と、まあ、そんな感じで終わったのは









みんなが起きる1時間前…







シャワー浴びたい…









とりあえず着替えて1時間でも寝よう。










「エラ、可愛い寝顔…」









あー、疲れたー










「おやすみエラ」










さすがに一緒に寝るのは体臭が気になってソファで寝ました。














ふわぁ。







眠いわぁ…










「エラ、起きて!」









「ん…おはよう、ごじゃましゅ。姉様…」










はぁ。可愛いわ。






「はい。二度寝しない!いい、母様に床掃除をしたのは自分だって今日は言うのよ!」








「で、でも…」







「いいから!」










さて、あのババアどんな反応するかな















「おはようございます。父様母様。それにキャンベルも」










「おはよう。ございます。お父様お継母様、お義姉さま。」








「おはよう。2人とも。」









あらやだ。







父様ったら母様にベタ惚れなのね!









よくあのオニババ好きになれたわね。









「リーナ、ベル、エラ、来週エラの社交界デビューで王家でパーティがあるんだが、ドレス以外に何か欲しいものはあるか?」







おお!ついにエラの社交界デビュー!








「お父様!ベルは宝石が欲しいです!」








まぢか…









よくそんなものねだれるな…









「私は、あのリボンに合うドレスをいただければそれで」









あー、ゲームであったエメラルドグリーンのリボンか…









あれつけてるエラめっちゃ可愛いんだろうなぁ









早く見たい!










「リーナは何がいい?」










「私は…」









…何もない










あっ!










一つだけあった!










「青い月のアクセサリーが欲しいです。」









そう!








この世界では月が青いんだ!










で、何か欲しいなって思ったけどあまりお金に余裕が無かったから(主に母と妹のせい)








頼めなかったんだよね…











「よし!わかった!」











「父様、もう一つよろしいでしょうか?」









もう一つだけ、頼みたいことがあった









「いいぞ?」








ここでいうとさらにいじわるに発展しかねない…










「あとでお部屋にお伺いします。」











私はエラとお揃いのアクセサリーが欲しいんです!








なう部屋












「エラ、私、少し父様のとこへ行ってくるわ!」









「わかりました!」











最近ずっと私の部屋にいるエラはニコニコしながら返事をした。









「いい?母様に呼ばれたら何が何でも私が床掃除をしたというのよ!」










「わかってますよ姉様!」










いや、不安。







あのババアが何しでかすか…










「それでは、行ってくるわ。」



コンコンコン







「キャリーナです。」











「はいれ。」










しつれーしまーす








「よく来たな。で、もう一つの願いとは?」











「実は、エラとお揃いのアクセサリーが欲しいのです。」










言われてみれば私とエラが仲良いの知らないのかな?












「ああ、お前たちは仲がいいからか。」









知ってたんかい!