残念そうな顔をしてくれるということは、まだ切り離されていないということだと思いたい。
まだまだ私にも見込みが、希望がある。
でも、こういう時に言葉が見つからない。
金輪際の別れになる訳でもないけれど、無性に悲しい。
こんな別れ方は、後味が悪すぎて嫌だ。
何かを言わなければ。
焦る私を見て、ユウくんはふっと笑った。
「え、な、何?」
「……なんか、堪らない気持ちになった」
良い意味なのか、悪い意味なのかも、余計に分からなくなって尚更焦る。
「みさおちゃん……やっと俺のこと、気になり始めてくれてる?」
「へ?!」
ユウくんは、不敵に笑う。
そして、直ぐに真面目な顔に戻る。
「この前は、ごめん」
「何が?」
「せっかく、みさおちゃんからメシ誘ってくれたのに、返信出来なくてごめん。そのことも、直接謝りたくて来た」