野草の桜草の見学会だ。
イデアルらに連れられる。生物部として。
天気の話題だ。四月のこと。
桜草の群生地に到着する。
「すごいわね」と長月遥が感嘆する。俺も同感だった。
イデアルは足げく探したらしい。地道に。
そこは桜草の群生地だ。淡紅色や紫色の花々が絨毯のように敷かれていた。その湿地帯に。
みんなで写真撮影。スマホで。
「SNSにアップしようっと」と長月遥がいう。
「そういえば、お饅頭がある」と俺はいった。
イデアルがふっと柔らかく微笑んだ。
「それいいな」とイデアル。お茶菓子だ。
お饅頭を手渡す。紅白饅頭だ。
「餡が入っているんですね」「皮はゼラチン入りかな?」とふたりが口々に述べる。
桜草、つまり洋名プリムラが柔らかく水守市の日差しに踊っていた。
イデアルらに連れられる。生物部として。
天気の話題だ。四月のこと。
桜草の群生地に到着する。
「すごいわね」と長月遥が感嘆する。俺も同感だった。
イデアルは足げく探したらしい。地道に。
そこは桜草の群生地だ。淡紅色や紫色の花々が絨毯のように敷かれていた。その湿地帯に。
みんなで写真撮影。スマホで。
「SNSにアップしようっと」と長月遥がいう。
「そういえば、お饅頭がある」と俺はいった。
イデアルがふっと柔らかく微笑んだ。
「それいいな」とイデアル。お茶菓子だ。
お饅頭を手渡す。紅白饅頭だ。
「餡が入っているんですね」「皮はゼラチン入りかな?」とふたりが口々に述べる。
桜草、つまり洋名プリムラが柔らかく水守市の日差しに踊っていた。