水守市。

暖冬の今年。

イデアルは寒いのかマフラー。

「で、だ。
音楽とかすごいわけだ」とイデアル。

「はあ。
わたしも作詞家になりたいわね」と長月遥。

「目指せばいいじゃないか?」とイデアル。

「無責任なこと言わないで。
作詞の本ってどこで売ってるの?」と長月遥。

そういえば、そうだ。

俺とイデアルは顔を見合わせる。

「なあ、橘は作詞のアドバイス出来るか?」
「単なるゲーマーでしかないのに出来るわけないだろ?」