「開けていい?」


「うん」


小さな袋に入っていたのは

ハートが付いてる髪ゴムだった。

ん?

これなんだろ…?

ハートの端っこに小さく文字が書いてあった。

S&S……?

はっ!

これって、もしかして…


「S&Sって…

もしかして私と蒼空くんのイニシャル?」


「うん、この世でたった一つしか無い物」


蒼空くん…

どうしよう…

私今凄く蒼空くんに抱き着きたいけど

皆が見てるからグッと堪えた。


嬉し過ぎて涙が出ちゃうよ…。


「え、晴空泣いてるの?」


嬉し過ぎて泣いちゃう私を見て驚く美希。


「だって…っ…こんなに…

嬉しい物は無いよっ…

ありがとう蒼空くん!」


「良かった、喜んでもらえて」


私の涙を拭く蒼空くん。


「一生大事にするし沢山使うね!」


笑顔で蒼空くんに言うと

少し顔が赤くなって照れていた。


「壊したり無くしたりしたら、弁償な。

それ10万ぐらいしたんだから」


えっ…!!!

じゅ、10万!?!?


「え、そ、そんな…」


軽々と手で持ってるけど

その言葉を聞いた瞬間身体がゾワッと震えた。


「冗談だよ」


微笑みながら言う蒼空くん。