多賀君はそれを受け取って、 女の子の頭に手を載せた。 ああ、 そういうことだったのか。 目の前が滲んでいく。 チョコレート渡しても渡さなくても、 結果は決まってた。 ぎゅっと手を握りしめて、私は逃げた。 多賀君から逃げた。