「そういえば彼氏、帰ったの?」
誤解されていることに気づき、慌てて訂正する。
「彼氏じゃないよ。友達。妹と駅まで送ってきたところ」
「ゆづちゃんって妹いるんだ」
「うん。中一のね」
「仲いいんだね。友達交えて遊ぶなんて」
「うん、仲いいほうかな。たまに喧嘩っていうか、美織に……あ、妹、美織って言うんだけど美織に注意するとわかってるって口答えされたりするけどね」
「逆切れ」
「とも言う。でもまあ可愛いよ。すごく可愛い」

柚月の家族の話や渋谷が湖夏のことを気にしてるなんて話をしていると、文化祭の後から気になっていたことが柚月の頭に過る。
朝芽先輩とのことだ。
湖夏には元カノだったらどうするのなんて言われたし、どういう友達か知りたいという気持ちがずっとあり、柚月は思い切って

「あのさ、ハローくん」
「うん?」
「この前、文化祭で会った朝芽先輩とはどういう友達なの?」
「どういう友達?」
「あっ、えっと……その先輩だし、高校違うし。私、他校にそういう友達いないからどこでそういう友達が出来るのかなって思って」