「ん…」
「あ!お兄ちゃん!
良かった…」
「…光?」
「うん!
あ、ここは龍神の倉庫だよ!
熱があるの分かったら運んでくれたの!」
「そうか…迷惑かけたな。」
起き上がり周りを見渡すと、
死神グッズに囲まれていた。
「ここか…」
「この部屋凄いよね!
お兄ちゃんばっかり!」
俺が項垂れるのとは裏腹にテンションが高い。
「とりあえずここを出る。」
「あれ、まだ寝てなくていいの?」
「大丈夫。」
扉を開けると旅行のメンバーの面々が揃っていた。
「死神!もう大丈夫なの?!
まだ時間あるし膝貸すよ?!」
「死神起きたか!
急に倒れたからびっくりしたぞ!」
「まだ30分ぐらいしか寝ていないのに…
やはり体が違うんですかね。」
「熱があるのに助けに来るなんて、
光ちゃんを大切に思ってくれてるのね。」
各々思い思いに喋る。
俺は雷に促されるまま隣に座った。
「安心しろ。
顔は見ていない。」
「…そうか。
…
見たいか?」
俺がそう言うと全員俺の方を見た。
「面白くも何ともないから期待するな。」
俺が順に外していく。
そして全て出た頃には全員の顔が驚きに変わっていた。
まぁそれはそうだろう。
神夜真が死神だったんだからな。
そう思っていると雷が言った。
「多分みんな、
死神の思っている事で驚いているんじゃないよ。」
「?」
「エロ…」
「いやフェロモンが…」
「これ程とは…」
「…」
「死神、とりあえず帽子は被ろうか。」
「?」
「熱で火照った頬と少し潤んだ目…
そして元々のポテンシャル…
俺もまだ耐性ないんだから…」
「?
…
まぁこんなもんだ。
俺はお前らが信頼に値すると思って教えた。
これからは協力し合おうと思うが…
いいか?」
「「ガクッ…」」
「(/// ゜△ ゜///)ぽー」
「ぁあ!しまった!
帽子でも防ぎきれないっ!
二人は気絶に一人は反応なくなった…!」
…何が起きているんだ?
「…雷。
死神は、神夜真だったのか…?」
「うんそうだよ!」
「どうりで…」
神宮は何かに納得した。
そして俺の前に座り、
改めて俺の顔を覗き込んだ。
「その…今まで色々ありがとう。
あんたのお陰で今の俺がある。」
「ふっ、
どういたしまして。
それと、これからよろしく。」
「あぁ、よろしく。」
握手をしてその日は解散した。