迅さんと会ってから数日。



迅さんは取り調べに素直に答えるようになり、

捜査も裁判も滞りなく進んでいる。



このままいけば数週間で場は収まるだろう。



その前に、

詩音にプレゼントを買っておきたい。


詩音には、

必ず戻ってくるという約束の意味をのせ、

俺のネックレスを預けている。


それの代わりを探したい。







___________




ということでやって来た。


ここは若者からお年寄りまで楽しめる通り。


ここでプレゼントを選ぶ。




俺はバイクを近くに停め、

お店を回る。




そして暫く見て回る。


可愛いもの、かっこいいものはあるが、

詩音にはピンとこない。



どうしたものか。



と、途方に暮れていると声をかけられた。




「ねぇ君。」



俺は呼ばれた方に顔を向ける。


すると、興奮気味に男は話し出した。



「おぉ!やっぱり君かっこいいね!


おっ!その視線の変え方も色気あるね!


いいねぇ!いいよぉ!


君モデルとかしないか!


君なら売れること間違いなしだよ!


ね!ほら!こっちにおいで!」




俺は腕を引っ張られる。



が、俺がそんなやつの力に負けることは無く、

手を振り払った。




「勝手に話進めないでもらえますか。


それと、モデルとか興味ないんで。


それじゃ。」




俺はそう言うと足早に去る。


俺は学校にしていく変装で来ていた。



真面目に見えたのから、

強引にすればなるとでも思ったのか。


まぁどっちにしろ、

俺はモデルとかなる気はさらさらないからいいけど。



俺がそんなことを考えていると、

無意識に路地裏に入っていた。



あ、やべ、普段通りに来ちまった。


今日は格好が格好だからな、

俺はまた通りに出る。




すると、まだ来たことがない場所に出た。



そこで周りを見渡すと、

一軒のお店が目に付いた。