「真〜起きて〜!」
「…ん、おう。」
高木組との戦いから夜が明けて朝。
今日も学校に行く。
明日は、
報告のためにじいちゃんの家に行くが、
それ以外は案外普通に。
氷鬼と戦うまではそう過ごす。
あ、そうだ、
暇だし澪のとこでも顔出すか。
俺は今日の目的を決め準備する。
準備していたら雷がじーっと見てくる。
「どした?」
「その格好やっぱり…、」
「変か?」
俺は目の前にあった鏡を見る。
「真、
その格好してた昨日、
周りがうるさいことなかった?」
「周りが…?
そうだな、
なんかずっとうるさかったけど、
校門のところが一番うるさかったかな。」
「だよね〜
やっぱりそうなるよね〜」
雷は一人で納得して、
そそくさと準備に戻っていった。
…なんだったんだ?
雷の言っていることに疑問を抱きつつも、
俺は学校に行く。
昨日と同様うるさい校門を通り、
自分の教室に入る。
すると、
クラスメイトがこちらを一斉に向く。
…なんだ。
俺はその視線を訝しげに思いながらも、
自分の席に着いた。
どうやら今日は龍神の二人は居ないようだ。
俺は鞄から本を取り出し本を読もうとする。
が、それは前の席の女の子によって遮られた。
「ねぇ、君って神夜 真くんでしょ?」
パンダとライオンを足したようなやつが話しかけてくる。
「……なに。」
「私ね〜真くんと仲良くしたいな〜って♪
それにね〜
私って人気あるんだよ〜?
仲良くしてたらカップr………、」
俺はその甲高い声と、
甘ったるい話し方がいやに耳についた。
俺はその声を遮るように本を開き読み始めた。
「ちょ、私を無視するってどういうことよ!」
まだ何か言っていた気がするが、
俺は構わず本を読み進めた。