「若、
どうしますか?
組長の所へ行きますか?
それともお家に?」
松原が聞いてくる。
今丁度警察が来て、
処理してくれている最中だ。
「家に帰る。
待ってくれてるやつが居るからな。」
雷の笑顔を思い出して自然と頬が上がる。
「…、
若、いい顔になりましたね。」
俺はふっと笑う。
「松原、
じいちゃんへの報告は後日する。
じゃあ帰る。
お疲れ様。」
俺は自分のバイクで帰る。
しばらく走ると、
着いてこられていることに気づく。
二人、
…まくか。
俺はスピードを最大にし、
くねくねした道を通る。
キィィィィィィイガァシャーンッ!
事故したな、
無理に俺についてこようとするからだ。
少し戻り、顔を確認する。
高木組でも氷鬼でもないな、
ましてやあいつの仲間ではない。
俺は松原に連絡し処理は任せた。
俺は、終わるとすぐに家に向かう。
後からわかったが、
本当に一般人だったようだ。
二人は、
死神の戦いを見たくて…
もしや喋れるかもしれないと思って…
と言っていたらしい。
…紛らわしい。