翌日あたしはお昼前に龍ちゃんの家に向かった。


昨日の夜みんなではお祝いしたけど、やっぱり初めての誕生日だもん。


2人っきりでちゃんと祝いたい。


チャイムを鳴らすと中から龍ちゃんの声が聞こえた。


勢いよくドアが開き、目の前には驚いた様子の龍ちゃんがいた。


「やった!どっきり大成功?笑」


そう。


龍ちゃんには今日はみんな予定があるからって言ってパーティーを昨日にしたんだ。


「え......ちょ、どういうこと?え?彩華、今日予定あったんじゃねぇの?」


「ごめんね、龍ちゃん。あれ、嘘なの」


「は?嘘?」


「うん。予定があるってのは嘘で、みんなが初めての誕生日なんだから2人で過ごしなよって」